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備忘ログ

大学院生です。主に大学生の正課外活動やキャリア教育に興味があります。

【読書ログ】ポジティブ心理学入門

 

ポジティブ心理学入門: 「よい生き方」を科学的に考える方法 という本を読みました。著者のクリストファーピーターソンさんは、研究論文が最も多く引用される世界の心理学者100人も選ばれているそう!

 

ポジティブ心理学入門: 「よい生き方」を科学的に考える方法

ポジティブ心理学入門: 「よい生き方」を科学的に考える方法

  • 作者: クリストファーピーターソン,宇野カオリ
  • 出版社/メーカー: 春秋社
  • 発売日: 2012/07/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • クリック: 15回
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表紙はなかなかのアメリカン!笑

 

さて、ポジティブ心理学とは以下のような学問だそうです。

私たちが生まれてから死ぬまで、またその間のあらゆる出来事について、人生でよい方向に向かうことについて科学的に研究する学問

 

第二次大戦以前、心理学が人間の疾患とその治療法に注目していたのに対し、ポジティブ心理学は人間の強みや、人間がよりよく生きることに焦点を当てたんだそう。

マイナスを0にするところよりも、1を10や100にするところに着目したタイプの心理学と言えるかと思います。

 

 

筆者はポジティブ心理学を次の3つの関連テーマに分類できるとし、

それぞれの分野における、たくさんの理論や実証研究について紹介しています。

(a)ポジティブな主観的経験(幸福感、快感、満足感、充実感)

(b)ポジティブな個人的特性(強みとしての徳性、才能、興味、価値観)

(c)ポジティブな制度(家族、学校、職場、共同体、社会)

 

 紹介されていた研究の中で個人的に特に気になったのは、(a)の分類の中で紹介されていたピーク・エンド理論と、フロー理論と心理的資源の構築のお話でした。

 

 ▶︎▷▶︎▷ピーク・エンド理論

 ピーク・エンド理論とは、心理学者のダニエル・カーネマンにより提唱された理論で

人は過去の経験を快か不快か判断する際、その経験がどう完結したかによって判定するという理論です。

 

カーネマンは実験で

60秒間冷たい水に手を浸した群と

60秒間冷たい水に手を浸し、その後さらに30秒手を浸す

(この群は参加者に知らせずに、参加者の辛さを軽減刺せる為に水のお温度が1度あげた)

との間の不快感を比較し、後者の方が不快感が少ないという評価を下したことを明らかにしました。

これはデュレーション・ネグレクトと呼ばれ、快また不快な経験がどれくらい長く続いたかは本質的に見落とされるということを意味しています。

 

 ▶︎▷▶︎▷フロー理論と心理的資源の構築

 フローとは、例えば、ゲームをしている時、数学の問題を解いている時などに集中していて気がついたら時間がすごく過ぎていたというような経験に見られるような、高度に没頭する活動に伴う精神的な状態のことです。

この高度な没頭状態は、自分の持つスキルと、チャレンジする課題が最適な均衡状態にある時、即ち自分にとって少しだけ難易度が高い課題を行う時に発生しやすいと言われています。

そして、理由はまだ解明されていないものの、フローを経験する頻度は人によって大きく異なり、さらに、青年期において多くのフローを経験する若者は創造的な分野で大成するなど、長期に及ぶ望ましい結果を示すそうです。このような現象は心理的資源の構築と称されています。

 

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個人の経験をいかにデザインしうるのか。この2つの理論を読んで、そんなことに思いを馳せていました。

同じような経験をしても、その終わり方で経験に付与されるラベルは異なる。

没頭するような経験が多い方が創造的になれる。

では、こういった経験を創出していくには何ができるのか。

自分がこういった経験をしていくために、教育実践においてこのような経験を創出していくために具体的にはどういう工夫ができるのか。もっと考えていかなくてはダメですな。ぴよぴよピヨ